社史入門

電子型の社史とは?

データをDVDなどに収録するタイプの社史です。
タブレットやスマートフォンにダウンロードして持ち歩きができるので、営業ツールとしても容易に活用できます。

電子型の社史の特徴

保管スペースが少なくて済み、持ち運びも楽なため頒布性に優れている

大型の図版型社史を保管したり、配布したりする必要がなく、DVD一枚で済むためスペースが少なくて済み、各拠点への配布も容易です。

社史の破損・劣化を防止できる

デジタル化することで、紙媒体の社史のように破損や劣化が起こりにくくなります。

デジタルベースの社史なので、複製が容易で加工や再利用もしやすい

膨大な社内の歴史的資料を「どのように保存し、容易に活用するか」が多くの企業の課題でしたが、その有効な解決策が「デジタルアーカイブス※」であると言われています。電子型社史はWeb型社史と同じく、デジタルアーカイブス構築の契機になると期待されています。

デジタルアーカイブスとは、図書館や博物館などの書籍や収蔵品をデジタルで記録保存することを指します。デジタル化することで、収集、蓄積だけでなく公開や利用も容易となるシステムです。

大量のテキストデータを収録でき、映像と音楽で自社の歴史を分かりやすく発信できる

電子型社史編纂においては、各企業がデジタル媒体ならでは自由な表現で工夫を凝らしています。また、制作コストの安さも魅力になり導入するケースもあります。

閲覧準備に手間がかかる

DVD配布される場合、パソコンにDVDをセットしたり、タブレットやスマートフォンにダウンロードしなければ閲覧できないため、閲覧準備に手間がかかります。

一覧性に欠け、全体像が掴みにくい

どんな資料が収録されているかは閲覧画面を立ち上げて中身を根気よく見てゆかないと分からないケースが多く、全体像が分からないまま閲覧が終わってしまうという懸念があります。

社史制作で気をつけるポイント

全体像をわかりやすくする工夫が必須

電子型社史は、紙の社史と比べ一覧性に欠けるため、閲覧者が見たい情報を見つけやすい見せ方や構造などの工夫が必要になります。

配布対象者のことを踏まえた使い分けを想定しておく

社史は大半が非売品であり、流通は取引先などへの贈呈や配布が中心となります。その場合「電子型社史だけだと存在感が薄い」と考える企業も多く、百科事典型、雑誌型など紙媒体の社史発刊へと踏み切る企業が多いのが現状です。 取引先には紙の社史の付録として電子型社史を配布し、社員には電子型社史のみを配布と、配布先によって媒体を使い分けている企業もあります。

まとめ

現状では、電子型社史は閲覧時の手間や一覧性の欠如などのデメリットの方が目立ってしまうため、百科事典型社史の付録的扱いになるケースが多いようです。しかし、電子型社史はデジタルアーカイブス構築の契機、そして将来的にはそのインフラになるのは間違いないと見られており、今後の進化が期待されています。

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