WORKFLOW

社史制作の流れ

プロジェクトマネジメントは、事務局長と事務局員の努力だけで完遂できるものではありません。
そこには、自ずと編集・制作会社の協力が必要になってきます。
外部パートナー選択の際に開くコンペの形式、最終的にパートナーとして選定する際の着眼点についてご紹介します。

外部パートナーの選定方法

編集・制作会社を複数の会社から選ぶコンペ方式には、以下3つがあげられます。
「企画内容で選ぶ」「相見積で選ぶ」「予算と企画内容のバランスで選ぶ」
それぞれ一長一短があり、どの方式を選ぶかもその企業の考え方次第になります。
その考え方のポイントをご紹介します。

企画内容で選ぶ方式

依頼候補の編集・制作会社に社史発行の目的、編集方針、発行予定日など社史発行の概要を文書で通知し、編集・制作会社が提案してきた内容を比較して選ぶ方式です。
この方式では、提案内容でその会社の社史編集・制作能力を推察することになります。提案社がその企業の経営理念や社風をどこまで理解し、共鳴しているかは不透明なので、自社に適した社史発行ができるかは、発注した後、実際の業務品質を見なければ分からない部分があり、それが難点といえるでしょう。

見積もり額で選ぶ方式

社史発行の概要と発注要件を示し、それをいくらで受託できるかを競合させる方式です。
発注要件の基本的な要件項目は次のようなものです。

  • 編集・制作期間
  • 発注側が提供できる資料の種類
  • 想定原稿枚数
  • 社史の体裁(判型、製本様式、ページ数、モノクロページとカラーページの比率、モノクロ写真とカラー写真の予定点数)
  • 発行部数

この方式なら、見積もりの一番安い会社に発注すればよいので、発注先選びは比較的簡単です。
反面、発注要件作成や予算見積もりは社内で行わなければなりません。編集・制作業務のある程度の知識がないとこれらはできないので、広報部門がある企業以外は、この方式は避けた方が賢明かもしれません。

予算と企画内容のバランスで選ぶ場合

予算と社史発行の概要を示し、提案内容を競合させる方式です。
この方式には、

  • 発行日と予算額だけを示せばよいので、見積もり額方式同様、発注先選びの社内業務を簡略化できる
  • 予算の範囲内での提案競合になるので、自社都合による編集内容変更以外は追加予算が発生しない

――などのメリットがあります。

総合的に判断すると、こちらは特に初めて社史を発行する企業には無難な方式と言えそうです。
ただし、予算額をあらかじめ決めているからといって、見積もり書が不要というものではありません。この方式を採用する場合も、見積もり書の請求は欠かせません。
各社の提案を比較するとき、見積もり書の違いと突き合わせをしながら比較すれば、社史発行に対する各社の考え方、姿勢、実力などが類推でき、発注先の良し悪しを見極める有効な手段になるからです。
さらに、社史発行のプロジェクト管理においても、各工程においてどの費目がどの程度増減したかその都度確認できるので、プロジェクト管理の効率化が図れます。想定外の変更による出費増に対しても、どの工程を圧縮して出費を抑制するか、どの費目をどの程度値引きしてくれるかの交渉なども迅速にでき、リスクコントロールも容易になるでしょう

編集・制作会社選びのコツ

事務局の良きパートナーとなってくれる編集・制作会社とは、
どのような資質を持った会社なのでしょうか。
基本的には次のような資質になります

  • 専門性

    どの分野の編集・制作業務を得意にしているのか。例えば、いくら社史編集の実績が多くても、他に得意分野があり、社史編集は付帯的業務であったり、同業に下請けさせたりしているケースもあります。こうした会社に業務依頼をすると、自社に適した業務品質を期待できない可能性もあります。

  • 業務歴と売り上げ

    社史編集・制作業務を何年続けてきたかの業務歴も重要な判断基準といえます。この業務歴が長いということは、それだけ多くの企業から受注し、期待に違わぬ成果を出してきた証しといえます。
    また、社史編集・制作業務で安定した売り上げを確保している会社なら、それだけこの業務に注力している結果であり、そのために優秀な人材もそろえていると判断できます。

  • 対応力

    社史発行事業は1〜3年にわたるのが普通で、編集・制作会社とはマラソン的協働作業になります。したがって、発注先の担当者が事務局とどれだけ親密な人間関係を築けるのかのコミュニケーション力が重要です。原稿の入稿遅れや、思うような素材が集まらないといったイレギュラーに対しても柔軟に対応し、解決策を提示してくれるかどうかも判断の基準と言えるでしょう。

  • 企業理解力

    自社事業と自社の経営理念、そして社史発行目的をどれだけ理解してくれるのかも重要です。単純に編集業務を請け負うだけでなく、企業の理念や実情の即した企画提案を行ってくれるかをしっかりと見極めることで、共により良い社史というゴールに向かい並走できるパートナーであるかを見極めましょう。

  • アドバイス能力が高い

    事務局と目的意識を共有し、社外の第三者と言う立場から客観的な助言や提案を積極的にしてくれる
    つぎはここから書き出します。

  • プロ意識が高い

    豊富な経験に基づく社史づくりの知見を有しており、事務局では気づかないミスや勘違いを適切にフォローしてくれる。もちろん、リスクが発生した時はその対策に迅速な行動をしてくれる

  • スケジュール管理に積極的に関与してくれる

    スケジュール管理は事務局の責任範囲ですが、事務局が社内調整などに手間取り、プロジェクト進行が遅れそうな時は、忌憚なくその善後策をアドバイスしてくれる

  • 常にコストを意識している

    プロジェクト進行が遅れた時、その遅れを取り戻すためにはどれだけのコストがかかるのか、あるいは社史編纂委員会の方針で企画変更をしなければならない時は、どれだけのコスト増が発生するのかを即座に積算して事務局に知らせると共に、コスト抑制の善後策を提案してくれる

    事務局と編集・制作会社がビジネスライクな関係では品質の高い社史はできません。
    その意味で、社史発行の体制づくりにおいては、こうした資質を持った編集・制作会社をいかにして発掘できるかが重要課題の1つと言えるでしょう。

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