WORKFLOW

社史制作の流れ

取材依頼を行い、取材を終えたら、いよいよ社史の原稿執筆です。「読まれる社史」となる原稿を書くには、論理的な文章構成と簡潔で分かりやすい記述。そして何よりも記述内容の信憑性が重要になります。そのためには、原稿執筆前に欠かせない重要な作業があります。

「読まれる社史」の原稿とは

社史編集に社史の編集は、

  • 原稿執筆
  • 原稿整理
  • ページデザイン(レイアウト)
  • 校正

の手順で進めます。
この一連の作業で重要なのが、原稿執筆前の資料チェックと「文章構成」の設定です。
なぜなら、社史は小説やノンフィクションのように、想像や推測でストーリー性を持たせた創作物ではなく、記録物だからです。
そのためには、5W1H(いつ、どこで、誰がまたは何が、何を、なぜ、どのように)に沿い、事実を述べ、その事実を裏付け資料に基づき客観的に検証した文章が社史には求められます。
したがって、論理的で検証性の高い原稿が社史の品質を高め、品質の高い社史が「読まれる社史」と言えるでしょう。
また、事実の裏付けや客観的な検証性のない原稿は、他の記事との整合性がなかったり齟齬が生じたいるする原因になるので、その意味でも禁物と言えます。

資料チェックがなぜ必要なのか

読まれる社史を書くためには資料チェック、すなわち、編集準備段階でこれまで集めた資料の信憑性確認が原稿執筆前に必要です。
信憑性を確認しない資料に基づいて書いた原稿は、噂話、伝聞、憶測などに基づいて書いた原稿と同一で、社史の史料価値を著しく損なう原因になります。
例えば、集めた社内資料に「業界初の新製品発売」とあったので、その資料に基づき原稿を書いたら、それは業界専門紙の誤報で、その資料は誤報だった一次資料を丸ごと引用し、執筆者の解釈を加えた二次資料だったと言うケースはよくあることです。
また、一次資料の無断引用が多い二次資料は、著作権に抵触している可能性もあります。そうした資料をそのまま使って書いた原稿は、社史の品質を損ねる「リスク原稿」にもなります。

信憑性の確認は、複数資料の同一点と相違点の洗い出しにより行うのが基本です。同一点の多い資料は信憑性が高いと判断でき、相違点が多い資料は信憑性が低いと判断できます。信憑性の低い資料が多い場合は、資料の追加収集が必要になってきます。
いずれにしても、資料は可能な限り一次資料に頼るのが原則と言えます。

文章構造の設定がなぜ必要なのか

論理的で検証性の高い原稿を書くためには、「文章構造」を考える必要があります。「書かれた内容が分かりやすい」のと「文章が分かりやすい」のとは別物だからです。
文章構造は記事のフレームワークとなるもので、記事の良し悪しを決定づける要因になります。また、文章構成が拙い原稿は、編集業務を遅らせる原因になります。
原稿整理をする際、編集者が分かり難い文章を分かりやすい文章に修正するのは比較的容易ですが、文章構造を作り替えるのは論理構成の作り直しになるので、原稿整理では修正のしようがない作業になり、執筆者に原稿を差し戻し、書き直してもらうしかないからです。

文章構造とは「起承転結」が明確な論理構造のことです。
換言すれば

  • 概要(アウトライン)
  • 詳細(事実)
  • 例示(背景)
  • 結論

の順序立てと言えます。

文章構造が不完全な原稿は、文章全体の中で重複、抜け、齟齬が生じる原因にもなります。
例えば、ヒット製品開発ストーリーを書く際、仮に市場動向、自社状況、競合状況と3つの要素があったとします。この時、文章構造を考えず、おもしろいからと執筆者の興味本位で「(スリリングな)競合状況➡自社状況」の順で書き、結論に市場動向を持ってくると、「ヒット製品がどんな困難を乗り越えて開発されたのか」の、読者が一番知りたい事実がぼやけ、インパクトが薄い原稿になります。
しかも、競合状況と自社状況の分析個所の重複、事実の客観性を示す記述の抜け、市場動向、自社状況、競合状況などの関係性における齟齬などが生まれる可能性が高まります。この場合は、「業界動向➡競合状況➡自社状況」の順で書くのが重複、抜け、齟齬などがない、「分かりやすい文章構造」になります。インパクトの強いヒット製品開発ストーリーにもなるでしょう。

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