社史入門

周年事業の社史制作は、多くの部署や関係者が関わり、長期にわたる取り組みとなります。そのため、制作会社とのスムーズなコミュニケーションとすり合わせが非常に重要です。
ここでは、制作会社と協業する上で押さえておきたいポイントを具体的にご紹介します。

1. 自社の制作イメージを「見える化」して共有する

制作会社と共通認識を持つため、まずは自社が望む社史のイメージを「見える化」しておきましょう。
具体的には、社史の目的を文章で明文化したり、参考となる他社の社史を実際に見せて、どの部分を参考にしたいのかを伝える方法もあります。
常にイメージを共有することで、制作が進んでも「イメージがずれていた」というトラブルを防げます。
同じ企画でも、見せ方や表現方法は様々です。最初の段階でしっかりとすり合わせを行い、目に見える形で共有しておくことが重要です。

2. 定例会議を設けて密なコミュニケーションを取る

社史制作は長期プロジェクトのため、制作会社と頻繁に情報交換を行うことが求められます。
体制が整ったら、キックオフミーティングを開催しましょう。
企業の経営層(会長・社長など)が多忙な場合でも、初回はぜひ参加をおすすめします。
制作チームやデザイナー、ライターとも顔合わせをすることで、信頼関係が築きやすくなります。

3. 社史委員会の窓口担当者を一本化する

制作が進むと、企画内容の見直しや修正依頼が発生します。
この時、社史委員会からの連絡窓口はできるだけ一人に絞ることが望ましいです。
複数の部署が関わるため、伝えたい内容や優先順位にズレが生じやすく、調整役が必要になります。
社史委員会は社内を巻き込み、一体となって制作に臨むことが成功の鍵です。

4. デザインラフを事前に準備しておく

「デザインラフ」とは、まだ本文が入っていない仮の文章(ダミーテキスト)を配置した誌面のレイアウト案です。
文字数や写真の大きさ、点数などを明確にするために、取材や撮影に入る前にこのラフを用意しましょう。
事前のデザインラフがあると、スムーズに進行でき、制作上の齟齬も減ります。

5. 社史に必ず盛り込みたい要素をピックアップする

社史で伝えたい内容や重視するポイントを事前にしっかり固めましょう。
取り上げるテーマやメッセージによって、取材内容や写真のボリューム、レイアウトも変わってきます。
編集委員で内容をぶれなく共有し、明文化しておくことが大切です。

6. 制作会社に自社の魅力や特徴を理解してもらう

制作会社には自社のことを深く理解してもらうことが、魅力的な社史制作のポイントです。
第三者の視点を取り入れることで、新たな切り口やアイデアが生まれ、自社の魅力を再発見することも多いです。
特に、自社のことをよく知るプランナーと密にすり合わせを重ねることで、より質の高い社史を完成させることができます。

まとめ

周年事業の社史制作は、制作会社との綿密なコミュニケーションが成功のカギとなります。
今回ご紹介したポイントを参考に、スムーズな進行と満足のいく社史制作を目指してください。

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