社史・周年知恵袋

周年事業や社史づくりの現場では、こうした声をよく耳にします。

「忙しい現場を巻き込むのは難しい」

「結局、総務や広報だけで進めることになった」

「完成したが、社員にはあまり読まれていない」

背景には、“作ること”が目的化し、社内での共感や当事者意識が育たないまま進行してしまう構造があります。

では、社員にとって“自分ごと”となる社史・周年コンテンツとは、どのように生まれるのでしょうか?

その鍵となるのが「実行委員会による全社巻き込み型の体制設計」です。

なぜ実行委員会なのか?

「実行委員会」とは、各部門・拠点・職種から代表を選出し、プロジェクトの初期段階から横断的に推進していく体制のことです。これは単なる進行管理のための組織ではなく、社史の“質”そのものを左右する仕組みでもあります。

次のような効果が生まれます。

  • 各部署の「らしさ」や「誇り」が誌面に反映される
  • 編集過程で部門間の理解や共感が育つ
  • 完成後の展開フェーズ(教育・採用・IRなど)も視野に入れやすくなる
  • “読まれる”社史から、“語られる”社史への転換が進む

実行委員会を軸にしたプロジェクト設計のポイント

1. 【メンバー構成】部門・世代・役職を越える

実行委員会は、できるだけ多様な視点を含むように設計することが大切です。

  • 営業/製造/管理など、主力部門をバランスよく含める
  • 若手・中堅・ベテランを混在させる
  • 拠点ごとの“風土の違い”も編集に反映できるよう地域性も考慮

多様なメンバーが参加することで、“企業全体の文脈”を編み直す社史が実現します。

2. 【編集プロセス】“企画会議”を対話の場にする

委員会は単なる承認の場ではなく、「我が社の価値とは何か」「どんな文化を未来に残すか」といった議論を行う“編集会議”として機能させることが重要です。

  • 創業エピソードの背景にある価値観を掘り起こす
  • 社員の「現場の誇り」や「自分たちらしさ」を言語化する
  • 対話を通じて理念と日常を結び直す

こうしたやりとりを経て生まれるコンテンツは、資料ではなく“文化資産”になります。

3. 【発信設計】完成後の活用も委員会で議論する

完成した社史を、どう社内外で展開するかも委員会が担います。

  • 新入社員研修での活用
  • 社内ポータルでの分割連載
  • 海外拠点や取引先への配布・翻訳展開
  • Web・動画との複合展開

このように、「制作」から「活用」まで一貫して関わることで、委員自身が発信の担い手にもなるのです。

“完成物”より、“参加のプロセス”が価値を生む

社史や記念誌は、誰が書いたか、ではなく、誰が関わり、どう共有されたかによって企業文化への浸透度が大きく変わります。

実行委員会という構造は、単なる運営体制ではありません。

それは、「自社を語る力」を全社で育てる装置なのです。

完成後、「あの企画、面白かったですね」「あのときの議論が印象に残っています」と社内で語り継がれる社史は、制作物を超えて“文化の起点”になります。

制作支援について

日本ビジネスアート株式会社では、周年プロジェクトや社史制作において、実行委員会の立ち上げ支援、対話設計、全社巻き込みの進行設計を行っています。

  • 委員メンバーの選定と役割設計
  • 対話型の編集会議の設計とファシリテーション
  • 社員参加型コンテンツの構成支援
  • 完成後の教育・採用・IR活用までの導線設計

“つくること”そのものを変革の手段に。

周年プロジェクトの価値は、関わった人の数と深さに比例します。

今こそ、実行委員会という仕組みで、全社で文化を言語化する機会にしませんか。

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