社史・周年知恵袋
周年事業“読むのは社員だけじゃない”──ファミリー誌で広がる周年事業の可能性
社史や周年記念誌は一般的に社内向けですが、近年では社員の家族を対象とした「ファミリー誌」という記念コンテンツの制作が広がりつつあります。
周年記念誌や社史といえば、一般的には“社内向け”の記録物と捉えられがちです。
企業理念や沿革、創業者のメッセージ──。
確かにそれらは、社員の意識をひとつにまとめ、組織の芯を再確認する重要な手段です。
しかし、近年の企業では“もうひとつの読者”を想定した記念誌づくりが広がりつつあります。それが「ファミリー誌」、すなわち社員の家族を対象にした記念コンテンツです。
なぜ“家族”に向けるのか?
社員は、業務時間外に企業文化から切り離された存在ではありません。
日常の会話、家庭でのふるまい、将来への選択──そこには「どんな会社で働いているか」が、無意識に表れています。
一方で、社員のご家族が企業のことを正確に知る機会は、ほとんど存在しません。
だからこそ、「家族にも伝える」という視点には、大きな意味があるのです。
ファミリー誌が広げる“3つの可能性”
1. エンゲージメントの深化
企業文化を家族に共有することで、社員自身の仕事への誇りが強化されます。
「子どもに読ませたら、初めて“すごいね”って言われた」
「配偶者が“いい会社だね”と感じてくれた」
こうした声が、社員のエンゲージメントを内側から支えるようになります。
2. 採用ブランディングへの波及
ファミリー誌は、意図せず企業の“本質的な魅力”を社会に伝える力を持ちます。
SNSや口コミを通じて、“あたたかい会社”“人を大切にする風土”といった印象が広がり、採用ブランディングや地域での信頼形成にもつながっていきます。
3. ESG・人的資本経営への寄与
社員の働きやすさや価値観の共有を重視する現代の経営において、ファミリー誌は人的資本や社会関係資本への取り組みを“実装するメディア”でもあります。
社内報や社史では届かない層への発信として、その存在価値はますます高まっています。
ファミリー誌の特徴と設計視点
ファミリー誌は、次のような点で通常の記念誌と異なる工夫が求められます。
- 専門用語を避け、わかりやすい言葉で構成
- 写真・イラスト・年表など“視覚的に理解しやすい”設計
- 社員の仕事を紹介する“ストーリー形式”の記事
- 家族への感謝やメッセージを掲載するコーナー
また、子ども向けのコラムや、「親の働く姿を紹介する冊子」としての切り口も人気を集めています。
実際のプロジェクト事例では
ある企業では、創業○周年を記念した記念誌と並行して「ファミリー版」を制作。
以下のような構成にすることで、社内外の評価を得ました。
- 働く親の1日を追ったドキュメント記事
- 子ども向けQ&A(お父さん/お母さんの仕事ってなに?)
- 社長から家族に向けた感謝のメッセージ
- 社員家族からの手紙やイラスト投稿コーナー
配布後、家庭内で話題となり、社員間の誇りやつながりが深まる効果も生まれました。
制作支援について
日本ビジネスアート株式会社では、ファミリー誌の構成設計から取材、編集、デザイン、配布設計まで一貫して支援しています。
- 社員・家族双方の視点をふまえた企画立案
- 多世代向けに配慮した文章設計と表現
- 紙・Web・動画など複数メディアでの展開
- 周年事業や社史と連動した活用計画の策定
記念誌は“社員だけが読むもの”という時代は、終わりを迎えつつあります。
家庭に届く記念誌は、企業と社会を結ぶ静かな架け橋です。
社員を支える人々に、会社の姿をどう伝えるか──その答えが、ファミリー誌の中にあります。

