社史・周年知恵袋

社史というと、過去の出来事を記録し、経営層や関係者に向けてまとめられた“資料”というイメージが根強く残っています。

しかし現在、企業の変革や理念浸透、組織文化の醸成といった視点から、社員が“自分ごと”として関われる社史の重要性が高まっています。

本稿では、社史を社員参加型で編集することで生まれる効果と、そのための具体的な進め方について解説します。

なぜ“自分ごと化”が必要なのか

企業にとって社史とは、単なる記録ではなく、組織の価値観や文化を可視化し、次世代へ伝えるメディアです。

その役割を本当に果たすためには、社員一人ひとりが「読むだけ」ではなく、「関わりながら理解する」ことが求められます。

特に、創業の精神やターニングポイントとなった出来事などは、単に文章で説明されるよりも、自らが語る・聴く・編集に関わることで、深い納得や共感が得られるようになります。

社員参加型で得られる3つの効果

理解ではなく“体感”が生まれる
編集や取材に関わることで、社員は企業の過去を“知識”としてではなく、“体験”として吸収します。これにより、理念や価値観が血肉化されやすくなります。
組織に横のつながりが生まれる
社内インタビューや部署横断の編集会議などを通じて、ふだん接点のない社員同士が関わる機会が増えます。こうした“共通体験”は、部門を超えたコミュニケーションのきっかけにもなります。
発信に対する納得感が高まる
社員自身が制作に関与することで、完成した社史に対する納得感や誇りが醸成されます。「外から与えられたもの」ではなく、「自分たちがつくったもの」として愛着が湧きやすくなります。

社員を巻き込む具体的な編集手法

以下は、実際の社史プロジェクトで効果があった社員参加の手法例です。

  • 社員インタビューの実施・掲載
    創業期を知るベテラン社員から、若手の挑戦事例まで、“人”を軸にした物語を取材・編集します。表面的な年表では伝えきれない“企業らしさ”が浮かび上がります。
  • 思い出・エピソード募集
    全社員から「心に残る瞬間」や「印象深い仕事のエピソード」を公募し、巻末特集やコラムにまとめます。編集部が選定・要約する形式にすると、情報の質も保てます。
  • 社内編集チームの立ち上げ
    各部門から編集担当を選出し、数ヶ月にわたりプロジェクト形式で進行します。単なる原稿確認ではなく、取材テーマの選定や見出しづけにも関わる構成にすることで、強い当事者意識が生まれます。
  • デジタル連携による社内発信
    完成後は印刷物だけでなく、イントラネットや社内ポータルでの連載形式、動画での紹介などを通じて、継続的に社史を“生かす”工夫を加えると効果が持続します。

“伝える”から“つなげる”へ──社史の役割の再定義

社史は過去を伝えるだけのものではありません。

組織における無形の資産──価値観、行動規範、共通体験──を次世代へとつなげるための装置でもあります。

そして、その力を最大限に引き出すためには、編集・制作の段階から社員を巻き込み、社史そのものを“企業の共有体験”にしていくことが大切です。

制作と巻き込みを両立するための支援

社員参加型の社史制作は、設計と進行に高い編集力・ファシリテーション力が求められます。
「どこまで巻き込むか」「何をどう編集するか」といった判断も、企業文化や目的によって最適解が異なります。

日本ビジネスアート株式会社では、社員を巻き込んだインタビュー設計や社内編集体制づくりなど、巻き込みながら質を高める社史制作を多数ご支援しています。

目的設計から企画・編集・デザイン・映像展開まで一貫したサポートが可能です。

実際の事例や制作実績は、以下リンクよりご覧いただけます。

ページTOPへ