社史・周年知恵袋
社史 基礎知識社史の6つの形式とは?
ある出来事や特定の人物にのみスポット当てて紹介したものや特定の年代以降の歴史を中心に構成したものなど社史の6つの形式を紹介します。
社史には、全ての歴史を網羅するものから特定の人物や出来事に焦点を当てたものまで、さまざまな形式があります。目的や内容によって形式を選ぶことで、より効果的な社史制作が可能になります。ここでは、代表的な6つの社史の形式をご紹介します。
1. 社史の6つの形式
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通史(正史)
会社ができるまでの創業前史から現在に至るまで、すべての年代を網羅した形式です。情報量が膨大で、会社の全体像を詳細に記録することができます。企業の基礎資料として広く活用される代表的な形式です。
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略史
過去に社史を発刊したことがある場合、その後の歴史を中心にまとめた形式です。例えば、30年史が既にある企業が50年史を制作する際には、30年までは簡易的に紹介し、その後の20年間を重点的に構成します。これにより、最新の企業活動を効率的に伝えることが可能です。
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編年史
1年ごとに出来事を時系列に沿って記録していく形式です。年表のような構成となり、時間の流れを視覚的に追いやすくなります。企業活動の変遷を正確に理解するために用いられることが多いです。
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小史
特定の出来事や人物にスポットを当てた形式です。例えば、創業者の歩みや重要なプロジェクトを中心に構成することがこれに該当します。特定のテーマに絞ることで、企業の特色を深く掘り下げた内容にすることができます。
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外史
企業内部ではなく、外部の関係者や第三者のみで制作される形式です。企業文化や影響力を外部の視点から知りたい場合に適しています。
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稗史
事実の確認が難しい逸話や伝承を集めた形式です。歴史的な正確性よりも、企業文化や風土を伝えることを重視しています。社員間で語り継がれているエピソードなどを収録することで、企業の温かみを伝える社史に仕上げることができます。
まとめ
社史には通史(正史)、略史、編年史、小史、外史、稗史の6つの形式があります。
それぞれに異なる特徴があり、目的に応じた最適な形式を選ぶことが重要です。特に、全体を網羅する通史(正史)と、特定期間に焦点を当てた略史は、企業でよく採用されています。自社のニーズに合わせて最適な形式を検討してみてください。